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雨月物語/青頭巾 [和風]

【タイトル】雨月物語/青頭巾
【HP】 銀のベル
bell01.jpg
【プレイ時間】30分
【ジャンル】サウンドノベル
【ツール】吉里吉里
【公開日】2007/09/09

上田秋成の作品「雨月物語」の「青頭巾」に独自の解釈を加えて2次創作されたものということで興味を持ちました。
私、「青頭巾」がどういう話か知らなかったので、せめてあらすじくらいは知っていた方がいいだろうと思って、こちらのサウンドノベルを読む前に調べてみました。
雨月物語を現代語訳にして下さっているサイトがありまして、たいへん勉強になりました。

だいたいのストーリーを頭に入れた後に、こちらのサウンドノベルを読み始めて見て、まず驚いたのはその「視点」です。
青頭巾は快庵禅師という徳の高い聖が主人公でその視点で物語が展開されていくのですが、こちらでは、院主の視点になっていたのです。
院主視点より、元は仏の道を求め修行に励んでいたはずが、美しいあの子を寵愛するようになり、やがては人の肉を食らう鬼になってしまったことが語られます。
視点が違うせいか、最初読んで時は、ただ恐ろしいだけの印象だった院主が、悲しく切なく、そして仏ではなく人であるがゆえの苦しみがひしひしと伝わってきました。
寺に現れた快庵禅師のことも、己が届かなかった高みへ上った人として眩しい気持ちで見ているように感じられて、すごく人間的だなと思いました。

選択肢が最後の方にひとつだけあり、結末が少しだけ変ります。
私は弐の方が好きかな。
作者様のサイトに「結末は少々曖昧」と書いてありましたが、確かに曖昧です。
でも、それによって、この結末をどう考えるのかと問いかけられているようでした。


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